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  男が消える? 人類も消える?

   
本当に男はいなくなるのか、そしてそのとき人類はどうなるのか。
 生命の秘密を解き明かしてきた科学が、性のシステムの中に見つけたのは、危機に瀕するY染色体という人類滅亡のカウントダウンだったのです。

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第3回 男が消える? 人類も消える?
第1回 惹かれあう二人 すれ違う二人詳細
第2回 何が違う? なぜ違う?
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女と男

3回シリーズでお伝えする女と男
第3回は、わたしたちの未来について考えます。今回のテーマはちょっと衝撃的。本当に男はいなくなるのか、そしてそのとき人類はどうなるのか。
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        第3回 男が消える? 人類も消える?

 危機に立つ男 Y染色体が消える!

 性染色体がXXなら女、XYなら男。
1億7千万年前に獲得したこの性システムのおかげで私たちは命を脈々と受け継いできました。ところが、この基本そのものであるシステムは、大きく揺らいでいるのです。実は男をつくるY染色体は滅びつつあるのだというのです。専門家は「500万年以内には消滅する確率が高い」といいます。なかには、来週になって消えても不思議ではないとする意見さえあるのです。

そうした動きの背景にあるのは、いま新たな男女差が次々と見つかっていることです。特に、脳は性ホルモンなどの影響で男女の違いが意外に大きいことが最近になってはっきりしてきました。

これはY染色体の必然的な運命だといいます。ほかの染色体は二本ペアになっています。
もうひとつの性染色体のX染色体も母親の体内では二本揃っています。こうした場合、片方に欠損があっても、もう一方で補修できます。ところが、Y染色体は誕生以来、ずっと一本のまま、父から息子へと伝えられてきたのです。
欠損を補修する仕組みがないため、長い間にY染色体には欠損が蓄積され、X染色体のじつに14分の1の大きさにまで小さくなってしまっているというのです。

実は「性染色体をつかって遺伝子できちんとオス・メスを決め、両者がそろって初めて子孫をつくる」というのは、私たちほ乳類が独自に獲得したシステムです。ほかの生物はメスだけで子孫を残せる仕組みを持っています。そのほ乳類独自のシステムが長くほ乳類の繁栄を支えた一方、いよいよその寿命が尽きようとしているのです。
さらに人間の場合、Y染色体を運ぶ精子の劣化も著しいことがわかってきました。これは生物学的に一夫一婦が長くなった影響だというのです。

こうした性システムの危機に私たちはどう対応すべきなのでしょうか。
自然任せに委ねるのか、あるいは人間の手で介入すべきなのでしょうか。
いわゆる人類初の試験管ベイビーが生まれてすでに30年、私たちは生殖補助技術をさまざまに開発してきました。そうした技術で将来、解決を図るという選択肢もありえるかもしれません。いずれにせよ、私たちは科学技術によって自然の仕組みを詳しく知ったことで、将来に横たわる危機を予め知る存在となったのです。それは、同時に自己決定をしなくてはならない生物になったことを意味しているのです。

シリーズ最終回では、生殖技術をめぐる最前線もたどりながら、現在、性の揺らぎが引き起こしているさまざまな影響を追います。





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